市民に寄り添う行政職員のメンタルヘルスを救うEAPサービス「Lively EAP for GE」をリリース。導入第一号は、東広島市職員互助会。約1,400名の対象職員が利用可能に。

話を聴くことで、孤独感を減らし、ウェルビーイングを高めるアクティブリスニングサービス「LivelyTalk」をてがける株式会社Livelyは、行政職員向けのEAPサービスをリリースしました。

行政向けサービス誕生の背景

近年、日本全国の行政職員のメンタルヘルス不調が深刻な問題となっています。厚生労働省の報告によると、職場におけるメンタルヘルスの問題が、組織のパフォーマンスに影響を与えると認識している組織が約9割に達しています。また、メンタルヘルスによる休職者や退職者が増加傾向にあり、企業のみならず、多くの行政職員が悩まされている現状があります。

近年は、顧客がサービス提供者に対して、過剰な要求や不当な対応を迫るカスハラ(カスタマーハラスメント)により働く人のメンタルヘルスを損なわれることが問題視されています。厚生労働省の指導もあり、企業はカスハラ対策(企業としてのカスハラ対策の方針などを策定)が進んでいる一方で、職員は納税者である市民向けのサービス提供を行っているため、サービス提供を拒絶することは難しく、対応の難しさに迫られています。

株式会社Livelyはこれらの声に応えるべく、これまで個人および企業向けに提供してきたアクティブリスニングサービス「LivelyTalk」を、行政職員向けに提供するLively EAP for GE(Government Employees)としてリリースすることとしました。

アクティブリスニング(積極的傾聴)とは

コーチングやカウンセリングに用いられているコミュニケーション技法であり、アドバイスなどをせずとも、話を聴いてもらい、質問により引き出してもらうことで、話を聴いてもらった人のストレスは軽減され、モチベーションを高まり、孤独感の解消から精神的・感情的な健康に役立つというエビデンスが多くあります。

EAP(イーエーピー)とは

「Employee Assistance Program」の略で、従業員支援プログラムと呼ばれ、組織の生産性を向上させるために、個人と組織に対して包括的に課題解決の支援を行う取り組みのことです。

EAPの目的は従業員のメンタルヘルス対策はもちろん、組織や個人の課題について支援することで、問題解決だけではなく、メンタルヘルスの支援やキャリア支援など、従業員のウェルビーイングの追求のための取り組みとして考えられています。

東広島市への導入の目的と経緯

このような背景から、東広島市職員互助会は、市民に寄り添う職員のウェルビーイングとヘルスケアのために、2024年7月より、いつでも気軽に多様なプロの聴き手に話を聴いてもらえる(相談もできる)オンラインサービスLivelyTalkの利用を支援することを決定しました。この導入により、職員の働きやすい環境を提供することを目指しています。

LivelyTalkサービスの特徴

厳選された多様なプロの聴き手を選び、予約なしでも自分の好きなタイミングでアクティブリスニングサービスを受けることができます。

利用者は匿名かつビデオオフで利用可能で、相談内容(会話内容)の機密性は保たれるため、安心して相談できる環境となっており、仕事関係者や家族などには話せないことも、外部の第三者だから本音で話す事ができる特徴があります。

「LivelyTalk」は、孤独感やストレスを感じている従業員が、専門のカウンセラーやボランティアと匿名で対話できるプラットフォームを提供します。これにより、日常の悩みやストレスを軽減し、職場でのパフォーマンス向上と生活の質(QOL)の向上を目指します。

話を聴いてもらって脳と心をリカバリー

体の疲れを取るために、睡眠や休養が重要なのは多くの人が知るところですが、脳や心の疲れ(精神疲労)を取るために十分なケアをできている人は非常に少ないと言われており、心理的な健康と高める方法として注目されています。

Lively EAP for GE(Government Employees)の特徴

これまで、従業員(職員)のメンタルヘルスケアは、問題が表層化してから対策されることが多くありましたが、メンタルヘルスの領域においては、誰もが病む可能性を持ちながらも、疾患が認められる状態になってからでしか十分な対策が取られていません。

そこで、「Lively EAP for GE」は、メンタルヘルスの不調を訴えている人だけではなく、よりパフォーマンスを向上させたい人や、イライラやモヤモヤといったちょっとしたストレス状態に対しても、思考や感情を整理する場所として提供されます。

Lively EAP for GE導入の主な流れ

1.行政職員に広報する

2.利用希望者は利用申請を行う

3.利用希望者の利用料は、導入団体が負担する(初回限定で、上限金額の設定あり)

4.継続的な利用希望者は自費での利用とする

5.利用者の詳細な情報は導入団体(行政側)には共有されない

関係者コメント

東広島市役所が導入を決めた理由(東広島市役所職員課 村上雅之 様)

東広島市 職員課 課長 村上雅之氏
一人ひとりが自分らしく生きられる社会を目指して

昔は、猛烈に働く事が当たり前の社会でした。働き改革が叫ばれ、業務時間を短くすることはできましたが、それに伴うしわ寄せも同時に感じています。地域社会に対するサービスの質を向上させるためには、心身共に元気であることが大事だと考えます。そのために、職員が安心して長く働ける職場を実現し、エンゲージメントを高める必要があります。そんな持続可能な好循環を生み出していくために、今回導入するLively EAP for GEが一役買ってくださることを期待しています。

Lively社の展望(株式会社Lively 代表取締役CEO 岡えり)

株式会社Lively 代表取締役CEO 岡えり
社会をより良くする大きな一歩になる

Lively EAP for GEが東広島市職員互助会に導入されることを非常に嬉しく思います。私たちの目標は、人に気軽に話を聴いてもらえることで、心身共に健康で、イキイキと元気な人にあふれる社会を実現することです。

働く人が、気兼ねなく話をできる場所を用意することで、個人と組織のウェルビーングが向上する大きな一歩になると考えています。

この導入をきっかけに、多くの企業や行政がLivelyTalkに興味を持ち、従業員のメンタルヘルスケアに積極的に取り組むことを期待しています。